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Ibasho

世界銀行と世界銀行防災グローバルファシリティ(GFDRR)が、国連防災世界会議に合わせて、岩手県大船渡市にある食堂「居場所ハウス」というコミュニティのユニークな取り組みを“Ibasho report” ( https://ibasho.org/wp-content/uploads/2014/04/140124Displacement-and-older-people.pdf )として紹介したところ、日本語の“Ibasho(居場所ハウス)“が世界的に注目を集めることとなった。
日本人もよく知らない “Ibasho report”、”Ibasho ”とはどんな取り組みなのだろうか。
大船渡市は2011年の東日本大震災でそれまで主な生業だった漁業が深刻な被害を受け、働き口を求めて多くの若者が町を離れた。そうした震災後の地域復興の拠点として、特に高齢者の暮らしをサポートする場所「居場所ハウス」がつくられたのだ。
これは、アメリカ在住の日本人女性・清田英巳氏の“Ibasho”という非営利組織の呼びかけに応えて、京都大学出身で大船渡に移住し、「まちと居場所」というフィールドワークを続けて来た田中康裕氏が、Ibasho Japan代表として運営に関わっているものだ。
高齢者が「お世話される弱い立場」という認識を変え、何歳になっても自分にできる役割を担いながら自分たちの知恵と経験を活かして支え合える身近な場所を、地域の人たちの手でつくっていこうという取り組みだという。
高齢者だけでなく、若い世代が仕事の途中でお昼を食べに寄ったり、Wi-Fi設備もあるので子どもたちが学校帰りや休みにゲームをしに来ることもあるようだ。誰にも強制されず自由にいつでも気軽に立ち寄って、お茶を飲んだり、おしゃべりしたり、本や雑誌を読んだりと各自が思い思いに過ごせる。自分のできることを持ち寄って力を発揮し、結果、世代を超えた自分なりの“Ibasho”になっていく。
先日来日したローマ教皇も、「日本の若者は、社会的に孤立している人が少なくない。いのちの意味が分からず、自分の存在の意味を見いだせず、社会からはみ出していると感じている。家庭、学校、共同体は、一人ひとりが支えを見いだし、また、他者を支える場であるべきなのに、利益と効率を追求する過剰な競争意識によって、ますます傷つき当惑し不安を感じている。過剰な要求や、平和と安定を奪う数々の不安によって打ちのめされている」と語っていた。
2000年に亘って民族、文化の融合が常に行われてきた日本は、今年の流行語大賞にも選ばれた「ワンチーム」という言葉が似合う国だ。
今後経済大国に返り咲く可能性は限りなく低いが、あらゆる種類の戦争、災害から逃げて来た人々を受け入れ支え合う“Ibasho” を提供する国を目指せる可能性は、極めて高いのではないだろうか。

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