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フィルターバブル

SNS最大手のFacebookが顧客のプライバシーを守りきれず、揺れている。
コンサルティング会社に提供したユーザー情報8,700万人分が不正に漏えいし、2016年米大統領戦でトランプ大統領陣営がそれを利用したともいわれている。プライバシー保護に対する疑念が高まり、「Facebook削除運動」にまで発展しているのだ。月間利用者が全世界で今や20億人を超えるという巨大SNSは、世界を動かす力を持つが故に責任も大きい。
検索サイトやSNSで利用されるアルゴリズムは、クリック・検索履歴に基づいてユーザーの嗜好を完全に把握していく。そして行動に合わせて、その好むであろう情報を優先的に表示するようになる。結果、完全にパーソナルマーケティングされたユーザーは、自分の思想や価値観に沿った情報だけに囲まれる危険性にさらされる。
つまりユーザーは自分の思想や価値観の皮膜(バブル)の中だけに留まり、判断が偏っていくことになる。そのような状態を “フィルターバブル”現象と呼び、ユーザーはどこかの国の首相のように忖度するイエスマンに囲まれていく。
「人は見たいように見る」とは、ローマの軍人・政治家カエサルの真に人間の本質を表す言葉。アルゴリズムで作られた “フィルターバブル”は正にカエサルの言葉を具現化している。
この偏向した情報環境に反旗をひるがえすがごとく、英国のリベラル系メディア、ガーディアンが「Burst your bubble」(バブルを破れ)という新コーナーを設立した。保守派の主張を紹介するなど、異なる思想、価値観の人々との交流を促す試みが既に始まっている。
公開から10カ月で、5万人のユーザーを獲得したニュースキュレーションアプリの「compassnews」(https://compassnews.co.uk/about)にも注目だ。2015年の英国総選挙やEU離脱をめぐる国民投票の結果を受けて、SNSによってジャーナリズム、ひいては民主主義がゆがめられているという危機感から、二人の若者が立ち上げたものだ。メディア上のあらゆる記事を“AIの編集者”に平等に学習させ、より広範囲な記事の選定を可能にしている。中立性を守るために、紙で培われたノウハウとITスキルを組み合わせた先端事例と言えそうだ。
それに比べて日本のジャーナリズム、特にテレビ界は、ワイドショーがどのチャンネルも押しなべて同質化し低レベルに陥っている。全チャンネルが、巨大な絶望的単一フィルターバブル?のど真ん中にいるとも言える。
これはSNSとは別の次元、一億総白痴化への危機だ。

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