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フードテック

アメリカでは食産業を“工業技術を活用したフードテック”として捉える潮流がある。通信の5G化やAI自動運転と並んで最先端産業分野のひとつになりつつあるが、ここに果敢に切り込む日本企業が注目を集めている。
「主食をイノベーションして、健康を当たり前に」をミッションに掲げる日本のベースフード株式会社( https://basefood.co.jp/ )は、世界が空前のラーメンブームに沸く中、“フードテック”の中心地シリコンバレーで、先月約30種の栄養素が入った完全食ラーメン「BASE NOODLE」を発表して話題をさらった。
同社は2017年2月末に世界初である完全栄養の主食「BASE PASTA」を発売し、2019年3月には完全栄養冷凍パン「BASE BREAD」の販売を開始して注目された会社だ。今年5月までに日本で累計50万食を販売したそうだ。
アメリカでは近年、着実に進化する“フードテック”が食文化を変えつつある。元々「生きるため」だった食が、過食、飽食で肥満や健康障害が蔓延し、反動でダイエットや健康食ブームが起った。最近は行きすぎたダイエットで死を早める人も少なくないのが実情だ。
2014年に世界で飢饉と栄養不良で亡くなった人が約1,000万人であったのに対して、肥満が原因で亡くなった人は300万人以上とも言われている。一方で2050年までに想定される世界人口100億人時代の消費カロリー量を満たすには、食糧生産を今より60%以上も増やさなければならないという現実もある。
アジア、アフリカで激増する中流人口は、今まで食べられなかった肉や魚を食べることに貪欲だ。その結果、世界は深刻な動物性タンパク質不足に直面する。
これに早くから対応して支持されたのが植物由来の肉「ビヨンド・ミート」だ。環境への配慮をアピールするこの製品は、高級スーパーのホールフーズマーケットの精肉売り場で販売開始され話題になった。ビル・ゲイツやレオナルド・ディカプリオが出資したことでも有名だ。
これは正に“フードテック”による新しい食材の開発であり、「食べ物の再定義」が進行している証だ。
1960年代に米国のABC放送で放映されたSFアニメ、「宇宙家族ジェットソン」の中で空想された30世紀の食生活が次第に現実味を帯びてきた。人々は人間の意識を先回りする「見えない医者」や「見えない管理栄養士」によって、科学で裏打ちされた技術で用意されたプロトコルに従った食生活をおくることになるのか?
人類は食欲という煩悩と対峙するために、“フードテック”によって爆発する胃袋を騙し続けるのだろう。

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