うどん脳
うどんが大好きでうどんばかり食べていて・・・ある朝目覚めると「うどん脳」になっていたツル!という香川県のゆるキャラ、「ツルきゃら うどん脳」がいま熱い。
ゆるキャラと言えば不動の人気トップは熊本県の「くまモン」、2位が千葉県船橋市の「ふなっしー」、3位は滋賀県彦根市の「ひこにゃん」と続いていた。そこに割って入ったのが脳を麺に見立てた香川県のご当地キャラクター「うどん脳」だ。ネット上で全国のキャラクターが人気を競うコンテスト「ゆるバース」で初代王者となった。「ゆるバース」は2011~20年に計10回開催された「ゆるキャラグランプリ」の後継イベントで、今回が初めての開催だった。投票者はネット上の仮想空間「メタバース」から投票する。
「うどん脳」はその名のとおり脳がうどん。その独創的なインパクトあるビジュアルはひと目見たら忘れられず、ゆるキャラっぽいのにちょっと不気味だ。うどん脳のサイト「ツルきゃら うどん脳」によると元人間の妖怪!とのことで、ホラーっぽさもウケる原因か。
海外では「うどんゾンビ」とも呼ばれ、ご当地キャラブームが到来した2014年ごろから「キモかわいい」と人気キャラクターの仲間入りをした。ソニー生命の調査「47都道府県別生活意識調査2020」で香川県民の好きなご当地キャラとして頭角を表し、今年やっと「ゆるバース」で全国制覇したという遅咲きの苦労人だ。
「うどん脳」の勝因は、香川の名産「うどん」の玉が「脳みそ」に似ていることから、うどんへの徹底した集中!をストレートに表現したところにある。うどん好きの思想を反映させた圧倒的な集中力?がその他の“ゆるキャラ”の追従を許さなかったのだ。
2019年3月13日第19回統一地方選では県の選管のPRキャラクターに起用され、“せんきょ脳”として「うどんよりせんきょ。」と有権者の声を政治に反映させるための1票の大切さも訴えた。
片や11月25日の参院本会議で、岸田首相は世耕弘成自民党参院幹事長から「総理が何をやろうとしているのかまったく伝わりません」「支持率が向上しない最大の原因は、国民が期待するリーダーの姿を示せていないことに尽きる」と身内からも酷評された。
今の首相に大事なのは、「うどん脳」が「ゆるバース」を制したような強烈な政策への集中力だ。浮き足だって解散総選挙対策が透けて見えるような国会答弁では、「うどん脳」どころか出身地広島のレモン食べ過ぎで黄色くなった「ひろくま」君にも、支持率は遠く及ばないだろう。
| 23.11.03