チョコフレーク絶滅
1967年の発売開始から50年以上親しまれてきた森永製菓の「チョコフレーク」だが、来年夏までに生産を終了すると発表された。1968年に日本初のスナック菓子として誕生したカルビーの「カール」も、昨年の8月生産分をもって全国販売中止となっている。
背景には意外にもスマホの普及が関係しているらしい。薄くコーティングされたチョコレートや表面の塩は溶けやすく手がベトつく。スマホを操作しながらでは食べにくいためスマホの普及で人気が落ち込み、この5年で売り上げは半減したようだ。
なんと言っても「カール」は、1袋300キロカロリーを超えるチーズ味の菓子を口にしたら最後、ただひたすら食べることに専念、指についたチーズの粉をなめるのもたまらなかった。ところが粉まみれをなめたベトベトの指でスマホやパソコンに触りたくないという心理から、天敵スマホの前にカール達は遂にその姿を消すことになったわけだ。
最近ではコンビニでポテトチップスを買うと、店員に「箸をつけておきますね」と言われるのだとか・・・。ポテトチップスは今や箸で食べるのが常識?
スマホの発達は、ライフスタイルとコミュニケーションの本質にも変化をもたらしている。Twitter、Instagram、SnapchatなどあらゆるSNS投稿からは、常に「反応しろ」という無言の圧力がかかる。確かに「いいね!」や「ハートマーク」、(笑)をたくさんもらうとありがたく、心理学的にもドーパミンが出ると判明している。そのためSNS上の“友達”への「いいね!」返しという、義務的なリアクションの強制になっているのだ。
スマホの普及でパソコン離れも顕著化し( http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc111210.html )、総務省によると2012年と2017年の比較で、日本人のパソコン利用時間が一日あたり32分から15分へと半減。スマホの利用時間は逆に75分から108分に増加し、休日だと5時間を超えるというデータもあるそうだ。スマホの利用率増加とパソコン利用者の減少が同時進行で起こっている。
スマホの利用は大半が動画などのSNS閲覧とゲーム関連だが、パソコンの立ち上げ方すら忘れた(知らない?)世代も出現し、世界中のライフスタイルがスマホ主導で劇的に変化している。
スマホは日本人のライフスタイルを変え、日常商品のトレンドすら変えてしまう。かつてカウチポテト、今スマホポテトと言われるような現象を仕掛けると、ヒット商品が生まれるということか?
| 18.10.12