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FB離れ

Facebookの世界のユーザーは、15億5000万人を超えていると言われている。しかし、現実には減少傾向にあるようだ。昨年9月以降ユーザー数が増加しているのは中国とアラブ首長国連邦だけで、他の31カ国では減少している。
中でも、米国の投資会社Piper Jaffrayが実施した「10代の米国人が最も重要とみているSNSは?(2015年秋版)」によると、Facebookを最も重要とする回答者の割合は、2012年秋には42%もあったのに15年秋には15%へと激減している。一方Instagramは、12年秋に12%であったのが15年秋には33%と3倍近くに増え、Facebookよりもはるかに重要なSNSと位置付けられている。さらには生まれて4年ほどのSnapchatも19%とFacebookを一気に追い抜いた。
Instagramの利用者は昨年の12月に3億人を達成し、今年9月には早くも4億人を突破、その勢いはとまらない。日本での利用者数も1年前の2倍の810万人(6月時点)に増えており、ファッションブランドや企業の活用例が増える中、京都の世界遺産、清水寺の公式アカウント「feel_kiyomizudera」(https://www.instagram.com/feel_kiyomizudera/?hl=ja)は「美しすぎる」と注目を集め、3か月半で1万7000人以上がフォローしている。
Snapchatは、一定時間経過すると自動的に消滅するスナップや動画を撮影できるモバイルアプリ。2011年創業後、2014年にはユーザー数が世界全体で1億人を上回ったことが報じられたが、現在のアクティブユーザー数は2億人に迫り、今年9月時点における1日当たりの写真投稿数は3億5000万件と、Facebookのそれに匹敵する規模になっているそうだ。
10代20代を中心にFacebook離れが加速化している理由は、いわゆる“Facebook 疲れ”だ。若いユーザーを対象に調べたところ、Facebookを利用することで最も刺激を受けた感情は「妬み」であることが判明。みな自分を誇張し、より良く見せようとしており、それを見ると嫉妬心が芽生えてしまうというのだ。若者のFacebook離れが止まりそうもない一方で、中核となる中高年層は逆に増えてきているらしい。気持ちの上でFacebookから離れられなくなっているのか、高齢の円熟したFacebookユーザーであれば、友人の(本当もウソも含めた)成功話への妬みが少ないのか…。
マイクロソフトが80年代に成長し、携帯電話は90年代に発達した。インターネットは2000年代に本格的に利用され始め、iPhoneは2007年1月の発売。2008年にはSNSが世界に広まり、FBの上場は2012年とわずか3年前だ。SNSの普及から10年経っていないにも拘らず、ここ5年の飛躍的拡大の中ですでにセグメントが始まっている。FBは既におっさんSNSなのか。

| 15.12.11

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