ハンドメイド・マーケット
GMOペパボが運営するオンラインのハンドメイド・マーケット「minne」(https://minne.com/)が注目を集めている。フリーマーケットアプリの「mercari」(http://mercari.jp/)が1500万ダウンロードを突破したほか、「Fril」や「LINE MALL」も人気で、それらにつられるようにハンドメイド・マーケットへの注目も高まっている。
「minne」は、2012年1月にスタートした、ハンドメイド作品を売り買いできる「CtoC」のオンラインマーケットサービスだ。2010年頃からこの業界に参入しているさまざまな企業の中では後発だが、可愛い雑貨が受けて急成長を遂げている。現在登録作品数は100万点、登録作家数は10万人を突破した。1月から開始されたテレビCMも好調で、約1ヶ月でアプリが100万ダウンロードを超えるなど、主婦や学生を中心に支持を得る国内最大のハンドメイド・マーケットに成長してきた。2月に開催された第1回「ハンドメイド大賞」には約1万3,000点の応募作品が集まったが、こうした作り手と買い手の双方が楽しめる場を提供しているのも人気の理由のようだ。
一方、ハンドメイド・マーケットECサービスの先駆者であり、各国で市場を牽引してきたアメリカの「Etsy」(https://www.etsy.com/)が4月17日にNASDAQに上場し、初日は、公募価格の86%高の30ドルで取引を終了した。2005年からサービスを開始した「Etsy」は、現在日本語版も暫定公開するなど、既に200カ国以上でサービスを展開中だ。アメリカ国外の利用者が全体の3分の1を占め、100万店舗、2600万以上の商品点数、4000万人以上のユーザー、と世界最大のマーケットとして圧倒的な数字を誇っている。カナダやイギリスなどの英語圏はもちろん、イスラエルやトルコといった中東諸国からの作品も並ぶ国際色豊かなハンドメイドECサイトだ。
1995年の「eBay」創立に始まる「CtoC」の価値交換の世界は、「Etsy」などハンドメイド・マーケットプレイスに至ることで、世界70億人の人々をダイレクトに結び各々の創造物の直接交換を可能にする民主的な世界へと発達してきた。
現在「BtoC」の世界でこの世の春を謳歌するコンビニも、「CtoC」流通革命の破壊力を認識する時がもうそこまで来ているのではないだろうか?
| 15.05.22