ベイマックス魂
2014年12月公開のディズニー最新アニメ映画『ベイマックス』(http://www.disney.co.jp/movie/baymax.html)は、中国でも先月28日の公開から2週間で興行収入が2億7400万元(約53億2000万円)に到達、作品の満足度が高いと現在も人気が広がっている。
日本人の14歳の天才少年ハマダ・ヒロが、兄タダシの残したロボット「ベイマックス」と繰り広げるアドベンチャー作品。ベイマックスは人間の心と体を守るために開発された白いケア・ロボットで、顔は日本の「鈴」をイメージして制作されたそうだ。また、作品の舞台となる街、最先端科学都市サンフランソウキョウの各所には日本的な要素が散りばめられている。同映画のプロデューサー、ロイ・コンリ氏は、宮崎駿監督の『となりのトトロ』と『天空の城ラピュタ』に多大な影響を受けたという。主人公のヒロを優しく包み込むベイマックスの姿には「日本のアニメのスピリットが反映された」と語り、この作品は「日本文化へのラブレター」であると強調している。残念ながら、日本のエンターテインメント業界は作品としての『ベイマックス』を生み出すことはできなかったが、ディズニー作品として「日本人にはわからない日本の魅力」が、“ベイマックス魂”として表現されているのかもしれない。
“外国人が驚く!日本の素晴らしい商品&サービス”で、一番多い回答がトイレ。お尻を洗うウォシュレットはもちろん、音を消す「音姫」、温かい便座、自動で開くトイレの蓋など、外国人にとっては新しいものばかりでビックリするそうだ。昨年秋に発売され目標の30倍の受注を受けたLEXUS の新型スポーツクーペ「RC」(http://lexus.jp/models/rc/index.html)は、ドライバーの心地よさを考え、回転数によってエンジンサウンドを変えるサウンドジェネレーターを搭載している。発進時にはサウンドマフラーが重厚感ある音を演出し、加速に伴い「サウンドジェネレーター」が高回転まで軽快な音を発する。スポーツクーペらしいムードを、「外の人に迷惑をかけず」に堪能できるという。
外国人にとってはちょっと奇妙に思える高機能を生み出す“ベイマックス魂”は、世界の中で特別な価値観を確立しつつある。“ベイマックス魂”のある商品開発は、日本人にしか達成できない産業の指針だろう。
| 15.03.20