寿命計算アプリ
簡単な質問に答えるだけで推定死亡年月日がわかる寿命計算アプリ「Deadline.」(https://itunes.apple.com/us/app/deadline./id917475404?mt=8)が米国で話題になっている。「Deadline.」はiOS 8を使用し、生命保険会社が加入者の余命を計算するのと同じ方法で寿命の計算ができるアプリだ。入力する情報は、生年月日、身長、体重、食事習慣、喫煙、飲酒、両親の現状、運動量、運転、ストレスレベルの10項目で、答えを入力すると残りの寿命がタイマーで表示されるという具合だ。スマートフォンのディスプレイ上に、死ぬまでにあと○年と○カ月と○日と○時間、と表示されカウントダウンが開始する。深刻ではないものの心が落ち着かなくなり、不安がかき立てられてしまう。しかし飲酒や運動項目の回答を微調整すると、簡単に90歳以上に寿命は延びる。今から定年を迎えようとする50代の人々は、現在の平均年齢の80~85歳を大幅に超えて生きられることになる。
日本のサラリーマンの場合、55歳役職定年、60歳定年、60~65歳は定年再雇用という人事運用を多くの企業が採用している。厚生年金の支給開始年齢が65歳とされている中、そこまで何とか収入をつなごうとしているだけだ。ポイントは国富の蓄積の為にいくつまで貢献できるか?であり、まだ能力があって楽しみながら働きたい人をサッサとリタイヤさせてしまうのは、国の負担を増やすだけの愚行であることに気が付かないことだ。現行、65歳以上でかつ収入が一定以下に下がった場合のみ年金を出す??としている。しかし、年金は年金。いくら稼いでいようと出すべきだろう。現役で年金をもらいながら厚生年金は収めるというようにすれば、定年なんか関係なくなる。年金をもらうためにリタイヤしてしまう“若い”65歳以上がいかに多いかを考えた方がいい。
一方、今回の衆院選、自民党の一番若い当選議員は鈴木貴子氏28歳で、最年長は76歳の伊吹文明氏。当選者の党別平均年齢は、自民53.7歳、民主52.4歳、維新47.8歳、公明53.1歳、全当選者平均では53歳だったそうだ。議員定年は、自民党は73歳(参議院は70歳)、公明党は在任中66歳、民主党は候補公認新人60歳未満、前・元職65歳未満。しかし、皮肉なことに若く見せようと定年を下げた?民主党と、73歳の自民党の当選議員の平均年齢はほとんど変わらなかった。
国富の再配分の視点から考えれば人口は少ないほど良く、年金制度を支える労働人口は多いほど良いことになる。現在の日本の場合、90歳までの国民の創造的生産活動を支えることが先進国としての役割ではないだろうか。
目先の理由でいたずらに人口を増やそうとしてはいけない。100年後の負担を増やすだけだ。
| 14.12.19