ヤンジ-
セブン&アイ出版から創刊予定の『MADURO』の準備号が3月末に発売され話題を集めている。ひと世代前と違って、健康面でもメンタル面でもやる気満々で、どこまでも艶っぽくてヨコシマな・・・今のジジイはまだまだ元気と、そんなニュー・シニア向けの雑誌だ。
『MADURO(マデュロ)』とは、スペイン語で「成熟した」の意。創刊編集長は、かつて「ちょい不良(ワル)オヤジ」をブームにした『レオン』の元編集長、岸田一郎氏だ。『レオン』の頃は、40代のイケてるオヤジが主流だったが、今度はそのオヤジが60歳近くになって、「どこまでも、ジジイおしゃれでやんちゃがイイ」のキャッチフレーズを冠する、やんちゃジジイ→"ヤンジー"が登場したというわけだ。
創刊準備号の巻頭特集は、「金は残すな!自分で使え!やんちゃジジイの作り方、四十八手」がテーマ。着こなし術やライフスタイルアイテムを紹介するほか、いつまでもやんちゃで元気な50~60代のジジイのことを"ヤンジー"、その妻を"魔ダム"、妻以外のガールフレンドを"姫ーナ"と呼称。姫ーナと行きたい食や遊びスポットを紹介する「行かずに死ねるかジジイの楽園」や「転ばぬ先の長寿の知恵」など、岸田編集長らしいユニークな編集切り口が散りばめられている。
ファッション、時計、クルマ、旅行、食の他に、シニア富裕層ならではの健康、美容、アンチエイジング、金融、不動産など様々なジャンルを網羅して、バブル時代を経験した消費にアクティブな50代から60代男性の購買意欲を刺激することで、その下の世代の消費も活性化させていくという。しかしセブン&アイ出版が発売元の為かアベノミクス的な仕掛けも感じられる・・・?
セブン&アイが展開するセブンイレブンは既にアジアで最も有名な日本の世界ブランドの一つだ。経済的に追い込まれると、いつも日本経済が最後に頼る消費マーケットはやっぱり団塊世代!という見え見えのマーケティング手法は、そろそろやめてはどうだろうか?ガラパゴスになるだけだ。いっそのこと『MADURO』を英語版で出してはどうだろう?アジア全域の20億人マーケットから、ターゲットとする10%の2億人を対象とした東京発の出版を目指して、日本の"ヤンジー" が英語でアジアトレンドを引っぱって行くのも面白い。「脱団塊、脱日本語」!!
| 14.04.18