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デュオリンゴ(Duolingo)

無料の外国語学習サイト「Duolingo(http://www.duolingo.com/)」は、ユーザー数が300万人を超え世界的に注目を集めはじめている。
「Duolingo」は、英語やスペイン語、フランス語などを対象に、その翻訳体験を通じて語学を学ぶ無料のサービスだ。ユーザーは様々なレッスンの中で、インターネット上の文章を母国語で翻訳するよう求められる。翻訳する文章は、最初のうちは「Me llamo Sarah」(スペイン語で「私の名前はサラです」)のような簡単な文章だが、レッスンが進むに従って、もっと複雑な文章や段落も翻訳することになる。苦戦している単語の訳に助言を与えてくれたり、最近では音声認識の機能を使って単語や文章を正しく発音したかどうかチェックできるサービスも加わっている。しかし実は、ユーザーがレッスンのつもりで取り組んでいる翻訳の課題文はウェブ上に実在する文章で、学習の過程で自動的にWEBコンテンツの翻訳が進み、同時にネット世界のアクセシビリティが高まっていくという驚くべき仕掛けになっているのだ。
主催者であるグアテマラ出身のルイス・ヴォン・アンは、インターネット上のあらゆる情報を翻訳したいと考えていて、世界中の人々がインターネットに平等にアクセスできるよう、あらゆるウェブサイトを複数の言語に翻訳することを目指しているらしい。「Duolingo」では、大量のネットユーザーの外国語学習時間を活用して、ウェブサイトを各国語にローカライズしようとしているわけだ。
世界中で常に行われている翻訳行為・・・翻訳機能は私たちを取り巻く日常すべてのものに埋め込まれ公共サービス化されつつある。しかし現在、肝心の自動翻訳機のレベルは低く、吹き出しそうな内容も多い。しかし「Duolingo」のように翻訳データを集積し、さらにシェアするようになれば、翻訳のパフォーマンスは飛躍的に向上する。各国の個人の小さな行為を集めて、世界の変革に役立てることを、「Duolingo」は実現しようとしている。
翻って日本のWEBビジネスを見るに、言語・国境を越える「グローバル性」と、「自己増殖性」の両輪を併せ持つ事業が少ないのが気がかりなところだ。「Amazon」に対して「楽天」は超ドメスティック、国境を越えた「LINE」は残念ながら韓国最大手のインターネット検索ポータルサイト「NAVER」の子会社だ。

| 13.11.01

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