trendseye

原発の春?

福島第一原発事故以降、20年前のRC サクセション忌野清志郎の「サマータイムブルース」が今の時代を予言するかのような内容で話題となった。 『暑い夏がそこまで来てる、みんなが海へくり出していく、人気のない所で泳いだら、原子力発電所が建っていた、さっぱりわかんねえ、何のため? 狭い日本のサマータイム・ブルース』、『東海地震もそこまで来てる、だけどもまだまだ増えていく、原子力発電所が建っていく、さっぱりわかんねえ、誰のため?』、『電力は余ってる、要らねえ、もう要らねえ』と続く歌詞は、清志郎のオリジナルだ。この曲が収録されたアルバム「COVERS」は、Amazon.co.jpのニュー・ミュージック部門5位、J-POPのロック部門9位を記録し、YouTubeでも動画が増加し視聴数も大幅に増え、ネット上で一大現象となった。
原子力発電所に反対する人々の行動は、デモという形にも表れ始めている。先日の6月29日には、大飯原発再稼動に反対するデモ参加者で首相官邸前は埋め尽くされた。警視庁によると1万7000人、主催者側は途中での出入りを含め約20万人(?)と発表した。翌週の7月6日は、警視庁によると参加者は約2万1000人にのぼり、官邸前には約800メートルの列ができた。今年3月から始まった一連の原発反対デモ、第1回デモの時は300人規模に過ぎなかったが、3ヶ月で急激にその数を伸ばしている。TwitterやFaceBookの口コミを通じて急増し、ネットで生中継を見て、参加しやすそうと足を運ぶ人も多かったようだ。特に今回のデモ参加者は、子供の健康や命がかかっているということで、女性や家族連れの姿も目立った。「国民は政治に無関心」といわれる日本において、昨年のチュニジアに端を発した民主化運動“アラブの春”を彷彿させる事態との報道もあった。ちょっと大袈裟か?
「民主主義は代表制(議会)だけでは機能しない。デモのような直接行動がないと、死んでしまう」と哲学者・久野収が言っていたが、今回の原発反対デモをデモと呼べるのか?TVや新聞報道等は悪乗りし過ぎではないか?日本社会の問題点は、最も敏感であるべき大学生が無反応な事ではないだろうか?もはや日本では行動する学生はいなくなってしまったのか?大学生を巻き込めないデモは一部の利害関係者のパフォーマンスと言っては言い過ぎか。原発、消費税、普天間オスプレイ配備に、東大、慶応、早稲田や日大のキャンパスはなぜ反応できないのだろう?尖閣も北方領土も今が旬なのに??

| 12.07.20

CATEGORY

  • BOOM
  • FOOD&RESTAURANT
  • LIVING&INTERIOR
  • SCIENCE&TECH
  • TRAVEL
  • TREND SPACE
ART BOX CORP.