ディズニーライフ
ここ10年あまりディズニーのプリンセスラインが人気を集め、驚異的な成功を収めているそうだ。
プリンセスラインとは、ディズニー映画に登場するプリンセスだけを集めたもので、女の子たちが映画のお姫様に自身を投影できるというのが、商品のコンセプト。白雪姫(白雪姫)、シンデレラ(シンデレラ)、オーロラ(眠れる森の美女)、 アリエル(リトル・マーメイド)、 ベル(美女と野獣)、ジャスミン(アラジン)の6姫だ。いつもきれいにかわいくしていれば、ある日王子様が現れて、美しいあなたと恋に落ちてくれる・・・というディズニープリンセスからのメッセージが込められている。女の子たちはこうしたやや古風な女の子らしさを求めていることを、ディズニーが見事に読み取ったヒット商品だ。
2011年9月に、ハワイ・オアフ島に新しく「アウラニ・ディズニー・リゾート&スパ・コオリナ」(http://resorts.disney.go.com/aulani-hawaii-resort/)が誕生した。ここは、タイムシェアコンドミニアムを中核に、美しい自然環境に溶け込んだメインプールや火山岩の間を縫うように配置されたウォータースライダーやボディスライダーのあるウオーターパークと、ボディーケアも受けられるスパを組み合わせた、三世代で楽しめるライフスタイル型施設だ。これまでディズニーランドに併設されたタイムシェアはあるが、テーマパークを離れたディズニータイムシェアリゾートは初めてという。LAのタイムシェアが「1930年代のカリフォルニア」をテーマにしていたのに対し、オワフでは「本当のハワイ」をコンセプトに、マオリ族の文化をベースにハワイの伝統を強く意識した中に、ディズニーテイストをさりげなく加味してデザインされた落ち着きのある雰囲気で、ディズニーを楽しみながら、自然にマオリ族の文化を知ることができる仕掛けとなっている。ディズニーに対して軽薄なイメージを持っている大人達の思いをも見事に裏切っている。またタイムシェアのインテリアやビジネスモデルも、先行するヒルトン・グランド・バケーションクラブを徹底的に研究したグローバルスタンダードに開発されているため、子供たちはもちろんのこと、既にリタイアメントを迎えようとするディズニー第一世代のニーズをもしっかりと抑えている。
ディズニーは、ミッキーパワーの下にエンターテイメント産業とライフスタイル産業と結び付ける手法であらゆる事業を展開し、最も想像力にすぐれていた創業者でさえ想像できないほどに拡大してきている。
ディズニーを単なる「おとぎの国」ととらえるのはもはや時代遅れで、今や子供を超えて全世代対応の「ライフスタイル」そのものになっている事を再認識しなければならないようだ。
| 11.10.03