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在宅ビジネス革命

今、在宅ビジネスの存在が非常に大きくなり、人々の働き方の転換期を迎えている。
アメリカでは、在宅ビジネス人口はわずか10年間で1500万人を超える大きな経済勢力になっているという。しかも、在宅起業の多くは大都市の高層ビルにオフィスを構える企業と肩を並べるほど堅実で、業績もよいことがわかってきているそうだ。
日本では、今後大企業の在宅勤務比重が大きくなっていくのではないかと注目されている。矢野経済研究所が、1億円以上の売上高の企業600社を対象に5月に実施した調査によると、「社外からでも社内ネットワークにアクセスしてオフィスの重要業務を継続できる環境を整える必要性を強く意識している」と回答した企業は全体の38.4%に上った。とりわけ交通機関の混乱などで思うようにオフィスに出勤できない事態を想定し、BCP(事業継続計画)の観点から在宅勤務制度への関心が高まっているようだ。たとえ災害に見舞われても事業を停滞させないような対策を講じるべく、IT予算を増額する企業が増えているのだ。震災を機に、日本でも在宅勤務、そして在宅ビジネスの拡大が強まりそうだ。
少し前まで、自宅で働いているというのは、あまりいいイメージではなかったが、在宅勤務、在宅ビジネスに対するイメージは大きく変わりつつあると言える。家と職場の区別があるようでない柔軟な働き方や、リビングから企業を動かすという新しいビジネススタイルは、これまでのワークスタイルを大きく変えていくことになるだろう。
しかし、どこに居ても仕事ができるようになる反面、企業がサイバーテロの格好の餌食になる可能性は高くなり、オフィスにかかる経費が少なくなる分、あるいはそれ以上の費用をかけて戦い続けなければならない状況になってきていることも確かだ。

| 11.08.01

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