クッキー銀行
商業銀行などから融資を受けることができない発展途上国の企業家や個人に対して、インターネットを通じて世界中の個人投資家が無利子で融資するシステム“Kiva”は、アメリカから始まり、世界中で広まっている。返済率は98%と高く、投資家はその返済金でさらに別の投資をするなど、双方にとって有意義な融資が行われているという。スウェーデンでは、“Kiva”に参加する投資家たちの交流の場として、お菓子を囲んだ「カークバンク(クッキー銀行)」と呼ばれる独特な集会が開かれているそうだ。お手製のクッキーやお菓子を食べてお茶をしながら、どの国の誰に融資するかなどを話し合ったり、成功談を聞いて投資の参考にしたり・・・リアルに投資家同士の輪を広げるとは、なんとも楽しそうだ。
“Kiva”の代表であるPremal Shah氏も、“Kiva”は「助ける手を差し伸べた人たちや、助けてもらった人たちからのフィードバックも、有効かつ強力に生かしていかなければならない。重要なのは、会話と参加性の持続だ。」と。さらに「“Kiva”は、個人の自己実現を助けるサイトだ」とも言っている。
ネット上で類似するネットゲーム“農業ソーシャルゲーム”でより優秀な仮想肥料を購入して楽しんでいる人々は、視点を変えて本物の農園にほんのちょっと手(お金?)を貸すだけで、ほかの人たちの人生を大きく変えることができるという満足感を、“Kiva”を通じて味わってみてはいかがだろうか?
| 11.03.01